ここ数年、「つまみ細工」のブームが続いています。
元々は江戸時代の日本髪を飾るために発達したつまみ細工のかんざし。
時代とともにその役割が変化し続けて、現在に至るまで残ってきています。
技術が残って続いている
ブームが続いている
それだけでは、この後何百年も続くものになるかは、わかりません。
いつもお客様や受講生の皆さんにお話しするのですが、私たちは、
「つまみ細工という技術の中継ぎ投手である」と考えています。
ただし、
「つまみ細工の技術を残す」ことと、「用に供するものとしてのつまみ細工を残す」ことは、
少し意味が違ってきます。
現代でもすでに、技術は残っているけれど、「高価になりすぎて、一般の人からは遠い存在になってしまった伝統工芸品」がたくさんあります。
高価になっても、技術が繋がれているのはいいことなのですが、たくさんの人に見てもらえる、触れてもらえる機会が減るのは、残念だなと。
教室では、かんざしはもちろんなのですが、なるべく普段に使えるものも作っていただけるようにレシピなどを考え、また販売する商品も、洋服にも着けやすいデザインのものを企画しております。
来年度以降は、つまみ細工のアクセサリーやインテリア用品などを開発し、もっともっとたくさんの方に、身近に感じていただけるようにしていこうと考えています。
「つまみ細工小話」をnoteで随時更新
つまみ細工の歴史、材料のことから未来のことまで、つまみ細工に関することよろず。
今の世の中で、伝統工芸品に携わることで仕事にしていくのは、並大抵のことではありません。
江戸つまみ細工の現実問題としては、多様なデザイン、品質の髪飾りが出てきているため、これと共存していかないといけません。
私が小さなころは「七五三といえばつまみ細工のかんざし」でしたが、今はコサージュもあれば、リボンもある…本当に多様です。
その現実をしっかり知った上で、なお江戸つまみ細工に携わりたい、と思う方がいらっしゃいましたら、ぜひ当社の門を叩いてみて下さい。
未来に向けて何ができるか、何をしていったらいいか、みんなで考えて行きたいと思います。
代表 工藤美保
講師といっても、そのレベルは様々、ピンからキリまでありますが、弊社で育成させていただく講師は、
基礎も応用もきちんと納めた方、それは大前提
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つまみ細工やきもの、日本髪の成り立ちとかんざしとの関係など、歴史的背景への知識
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「つまみ細工が好きで、一生作ってレベルアップさせていきたい」という向上心が続くか…
他にもありますが、要は総合的につまみ細工のことを考えられるか、ということが大事なので、そのあたりは判断基準にさせていただきます。
2022年作品展での特別講習
講師は、通常教室からこうした特別講習まで、様々なことへ対応していくことになります
そんなこんなの難しいこともありますが、今すぐではなくでも、将来的に教室の講師になりたい、なれるかわからないがチャレンジしたい、などの皆さんは、ぜひ講師までご相談下さい。
2023年後半以降は、初心者体験講習などで活動できる場を増やしていきます。
最初は緊張するかと思いますが、チャレンジしたい方、お待ちしております。
お問合せ
盆栽町つまみ細工教室 工藤美保
048(783)4168(11〜17時) 月木定休